「地下アイドル」はダメなのか?

2023年3月7日火曜日

Idol

t f B! P L

「地下アイドル」と聞いたとき、どんなイメージを持つだろうか?

地下アイドルとは?

90年頃までは、テレビで歌番組やアイドル番組がよく放送されていた。運動会や水泳大会のような特番もいっぱいあった。当然売れっ子が多く出るわけだが、そんなに売れていないアイドルでもテレビに出る機会がそれなりにあった。

ところが、90年代前半、これらの番組が一気になくなってしまった。そして、テレビに出るアイドルはいわゆる"バラドル"と呼ばれる人たちばかりになった。安室ちゃんやSPEEDのようなかなりアーティト寄りの人たちがアイドルと呼ばれていたりもしたが、90年頃までよく見ていたタイプのアイドルは、出しろが本当に少なくなった。以降、モー娘。が登場するまでは「アイドル冬の時代」と言われていたのも懐かしい。

そんな状況の中、テレビでの居場所がなくなったアイドルの一部が、ライブハウスを中心に歌手活動をするようになる。
ライブハウスが地下に多く存在すること、テレビ=地上波に出ないことからその逆ということで、ダブルミーニングで「地下アイドル」と呼ばれるようになった、というのが定説のようだ。

当時の自分は雑誌くらいしかアイドルの情報源がなかったが、確かに、テレビでは全然見かけないけど、雑誌には良く出てくるな、という人が結構居た。今思えば、この辺の人たちが「地下アイドル」のはしりだったのかもしれない。昔の話すぎて、名前は全然思い出せないが...。当時の雑誌が実家にまだ残っているので、今度帰ったときに確認してみようか。

現在"地下ではない"アイドルは?

…とこのような時代を見てきているので、自分が持っている「地下アイドル」のイメージは「テレビに出ていないアイドル」だ。

今現在でこのイメージに当てはまらない、つまり"地下じゃない"女性アイドルを思い浮かべてみた。アイドル番組と呼ばれるものは自身の冠番組くらいしかないので、歌番組に出ているかを主として考えてみると、

坂道グループ、48系の一部、ハロプロの一部、イコラブ系、ももクロ、BiSH

くらいしか思いつかなかった。ももクロについては一応"地下じゃない"に挙げたが、ちょっと怪しいかな?というところはあるが。

なので、今現在活動しているアイドルのほとんどが「地下アイドル」なのかもしれない。

「地下アイドル」の呼称はダメなのか?

なぜこんな話をしたかというと、少なからぬ人が「地下アイドル」との呼称をあまりよく思っていないということを知ったからだ。

多分"地下"がまさに"アングラ"なイメージだからじゃないかと思う。まあ確かにそれはそう。

だが、自分のイメージは前述のように「テレビに出ていない」だけで、「地下アイドル」に特に悪いイメージはない。例えば、芸人さんなんかは、テレビに出ていなくても劇場や営業でがっぽり稼いでいる方もたくさん居る。それと同じようなもの。

しかし、前述のように現存するアイドルのほとんどは「地下アイドル」となってしまうので、カテゴリーわけをする意味で「地下アイドル」との呼び方は適切ではない、ということかなと。
例えば、エビ中はほとんどテレビに出ていないので、前述の定義からいけば完全に「地下アイドル」となるのだが、仮にも3大アイドルと言われているところの1つで、古くから超大手芸能事務所であるスターダストの2番手アイドルが、さすがに「地下アイドル」とのカテゴリーは違うだろうと。

じゃあなんて呼べばいい?

カテゴリーとしての「地下アイドル」が適切でないとすると、じゃあなんて呼べばいいのか?との問題が。

よく言われるのは「ライブアイドル」だ。ライブハウスを中心に活動しているのだからとのことだろうが、そうなると前述した"地下ではない"アイドルもライブアイドルになってしまう。むしろ、スタジアムやアリーナの超大箱でライブができるのは"地下ではない"アイドルで、それが"ライブアイドルの最高峰"とも言える。なのでちょっと違うかなと。

Negiccoなどの地方のアイドルは、昔から「ローカルアイドル」「ロコドル」なんて言われているが、これもちょっと意味合いが違うかなと。まず単純に東京のアイドルはどうなの?となるし、例えばSKE48やTEAM SHACHIは名古屋拠点なのでその意味で「ロコドル」となるが、バリバリの大手なのでなんかちょっと違う気がするし。

そもそも、カテゴリーとしての「地下アイドル」の定義も難しい。
「メジャーレーベルからCDをリリースしていない」との分け方はちょっと違う。パッと思いつくのがちょっと古いのだが、橋本環奈が所属していたRev. from DVLはよしもとだったのでメジャーレーベルだ。よしもとと言えばミライスカートもそうだ。バリバリのメジャー組だが、少なくとも"地下ではない"アイドルとは言えない。
「終演後物販でチェキを売る」とのまあまあイメージ的には近い意見もあったが、カテゴリー分けするものとしては指標が曖昧過ぎる。

まあカテゴリー分けする必要がそもそもないやろ、って話なのかもしれない。

なぜこんなにも「地下アイドル」が増えたのか?

最後に、なぜ今はこんなにも地下アイドルだらけなのか?と考えてみたが、「アイドル戦国時代」なんて最新流行語wがあるくらい、単純にアイドルの数が異常に多くなったからかなと。

1つは、地下アイドルの定義どおり、テレビに出てCDが売れること以外にも稼ぐ方法ができたこと。
昔から握手会みたいなものがあるが、より細かくマネタイズする手法ができたことは大きい。最近は配信などで稼ぐこともできるようにもなった。
それにより、昔のアイドルは大きな事務所がお金をかけて売り出す方法しかなかったが、今は雑に言えば誰でもアイドル運営ができるようになった。セルフ運営などもできてしまう。そうなれば当然絶対数は増える。

そしてもう1つ、"寿命が延びた"のも大きい。
昔のアイドルは、どんなに遅くても20歳前半にはアイドルを辞めていたものだ。ピンクレディーが解散したのは23~24、キャンディーズが21~23、山口百恵が21、etc.。
しかし今は20代後半や30代でもアイドルとして活躍している人も多い。30overのアイドルは、メジャーどころだけでも、AKBの柏木由紀、ももクロの高城れに、など。自分の3強地下アイドルのLILY&YU、イエハピ、ミラスカもみんなそうだ。(LILY&YUは年齢非公開のはずなんだが…w)
男性アイドル(主にジャニーズ)はSMAPくらいから長くアイドルとして活動するところが多くなってきたが、女性アイドルもその傾向が強くなってきたのかなと。

注目の投稿

[album] Tnaka - Tnaka IN THE HOUSE

QooQ